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プロセス指向心理学(POP)

プロセス指向心理学(POP)(体験談)

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僕は長いこと軟便に悩まされていました。下痢ほどひどくはないのですが、いつも軟便で、しかも何か便を出し切れていないような不快感が腸に残ってしまう、そういう症状を持っていました。薬を飲んでもまったく変化はありませんでしたし、おそらく病院へ行っても相手にされない症状に思えたので、ずっとひとりで悩んでいました。ワークショップに参加し、身体症状についてのエクササイズで「自分の身体で、気になる慢性症状は何ですか?」と言われた時にも、すぐにこの症状が思い浮かびました。
尋ねられるまま、自分の悩んでいる症状について説明しました。便の話を、僕が真面目にすればするほど、聞いている参加者にとってはよほど滑稽に見えたのでしょう、ワークショップ全体が爆笑の渦に巻き込まれていきます。でも、セラピストが本当に心からその症状について丁寧に聴いてくれているのを感じたので、まわりはまったく気になりません。症状についてしっかりと聴いてもらえるだけでも、ずいぶん気持ちの良い体験でした。
しかしセラピストの聴き方は、ただ単に共感的に聴くというのとはちょっと違っていたと思います。なんだか3歳ぐらいの子が、宇宙の話について興味深く好奇心いっぱいに、目を輝かせながら尋ねてくる感じなのです。僕も次第にそんな彼の聴き方につられ、自分の体に起こっていることを詳しく探求しているような気分になっていきました。参加者の爆笑の中で、どんな形・色の軟便か、排便後にどういう不快感が腸に残るかを細かく語っているうちに、気づいたことがあります。どうやら僕が一番気にしているのは、残便感なのです。もっと『すぱっ』と排便したい。一回で、便をすっきりと拭き取りたいのです。
セラピストはいつのまにか座布団を使い、それを肛門に見立てて、そこで起こっていることをリアルに見せていきます。僕も座布団を使って、どんな感じか説明していきました。さらに彼と彼の奥さん(セラピスト)が両手をつないで、その輪を肛門に見立ててワークを進めていきました。僕は軟便になって、ぐにゃぐにゃとその輪をくぐったり、一回で拭き取れないようにその輪にしがみついてみました。また、僕が彼と手をつないで輪を作り、輪を開いたり閉じたりしてみました。奥さんが輪をぐにゃぐにゃくぐったり、輪にしがみついたりします。だんだん明確になっていきます。僕はもっと『すぱっ』と出したいのです。僕は再び便になって、今度は輪を『すぱっ』とくぐってみました。何度も何度も参加者の見ているほうへ『すぱっ』とくぐってみました。
! その時、言葉にならない全身的・圧倒的な、悟る、気づくとでも言えばいいのでしょうか、一瞬のうちにすべてがわかったような体験をしたのです。そう、僕は対人関係においても、もっと『すぱっ』と自分の気持ちを言いたかったのです。
驚いたことに、このワークの翌日から長いこと悩んでいた軟便がぴたっと治りました。このワークによって、身体症状として起こっていることが自分のあり方に気づきをもたらし、自分を成長させるメッセージをもつことを体験しました。
(学生・22歳・男性)

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