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ゲシュタルトセラピー

ゲシュタルトセラピー(体験談)

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私は《夢を再体験し、夢のメッセージを理解する》体験をしてきました。まず、以前見た夢を現在進行形でセラピストに話します。このとき、夢に出てくる各部分は、自分自身を表していると考えられています。その部分を自分が演じることによって、夢の意味を紐解いていくのです。私の気になっていた夢は、かなり以前に見たものですが、こんな内容です。
私の場合、まず、かけ降りてくる『もうひとりの私』になってみることになりました。座布団を牛に見立て、背を向けて座ります。
「あなたは、どんな気持ちでいますか?」
「恐怖心はありません。ただ、もうわかってるから追いかけないでほしい、と思っています。あと…その私ってなぜかとても体が小さいです」
「それでは、実際に小さくなってみましょう」
私はひざをかかえて体を小さくしました。
「あなたは牛になんて言いたい?」
私は振り返り、座布団に向かって話しかけました。
「もうわかってるの。大丈夫だから、追いかけないで」
そして、次は『もうひとりの私』を追いかける牛になってみることになりました。
「あなた(牛)は、どうして小さなあなたを追いかけているの?」
「追いかけないと、私が動かないから…」
「牛は小さなあなたになんて言ってる?」
「動け!早く動け!の繰り返しです」
この牛と小さな私の関係が何を表しているか、だんだんわかってきました。
「その牛って、実際にあなたの周りにいる誰かに似てないですか?」
「母親ですね。絶対」
私は6歳のときから母子家庭で育ち、母の影響だけを受けてきました。母にとって私は唯一の生き甲斐で、私は無意識のうちに母の期待を裏切らないように気を使っていたみたいです。追いかけてくる牛は、私に影響を与えてくる母で、逃げる私は、いやいやながら母の思い通りに動いている自分自身でしょう。
そんな背景を話しているうちに、涙があふれてきました。そして、自分の中に『私まで母から離れてしまうと、母がかわいそうだ』という気持ちがあることに気づきました。自分の本音が、母を傷つけているみたいで悲しかったのです。
「あなたはお母さんのために、存在しているんじゃないからね。自分の気持ちを大切にしないと」
私は、母の前では言えなかった本音を、座布団に向かって宣言しました。
「母さんが、私に期待していることはわかるけれど、私はこのままみんなと仲よく生きていければいい。だから、もう価値観を押しつけないで。私は私で頑張るから」
今まで、心のすみで思っていたことが、宣言することによって、しっかり自分の意見になりました。考えてみると、この夢を見たのは、ちょうど母とふたりで生活し始めたころでした。その夢をいまだにしっかり覚えているということは、私にとってそれだけ意味のあるものだったのでしょう。
(専門学校生・19歳・女性)

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