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~こころ軽やかに~
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ロールプレイ

ロールプレイ(体験談)

私は、ゲシュタルトセラピーの中の一技法として、ロールプレイを体験しました。
私の問題点は、母親との関係でした。母はとても厳しい人だったのです。学校のテストで90点を取っても、ほめられるどころか怒られてしまいます。100点でも「お前が100点取れたなら、皆も100点やろ」とにべもありません。しつけも厳しく、小学校3年のとき、コーヒーをシーツにこぼしただけで、倒れるほど殴られました。それでも、母親に対しては愛情があったのです。酒びたりでほとんど働かない父に代わって、母親は働きづめの毎日でした。そんな母親の苦労を目にして育ったため、社会人になってからも給料の全部を母親に渡していました。そのため、自分の自由になるお金がなく、私は人生に興味を失っていったのです。
「人生なんかつまらない」
そう感じていました。セラピストに「お給料全部渡さなくてもいいのに」と言われても、渡すのが当然、という考えは変わりませんでした。
セラピーを1年ほど受けた頃、母親への愛情の他に怒りの感情があることに気づきました。ロールプレイの際、セラピストの前で座布団を床や壁に叩きつけ、「怒り」を体中で表現するようになったのです。潜在的な怒りが解き放たれた、とセラピストは言います。それから家でも母親とよく喧嘩するようになりました。
私は自宅でも母親に怒りをぶつけ、しばしば大喧嘩になりました。以前の私では考えられないことです。家で母親ともめて、やりきれない気持ちになると、それを題材にセラピストのところでセラピーを受ける。2年間ほどそんなことが続きました。
ロールプレイでは、私が自分の父親役になったり、母親役になったりしました。ドラマを通じて、父親が感じていた寂しさ、また、家族関係が硬直しているのがわかってきました。
そして4年目。給料を母に渡して自分が遊ぶのもままならないのは、母のせいではなく、私が自分でそうしようと選択したのだということに、ようやく気づいたのです。自分が選んだのだから、仕方がありません。母親に怒りをぶつけるのは間違っていたのです。
セラピストによれば、「実際に怒りを表に出すことで、少しずつ昇華されていった」ということです。
ここまでくるのに、数限りないロールプレイを繰り返しました。私は、怒りの感情が自分から出て行った後の、心に残った気持ちを見つめてみました。それは『本当は母に愛情をもっていて、母に愛されたいと思っている自分』でした。
母親に対する怒りが消え、今は家族への愛情を、素直に感じています。人生そのものが変わったような気もします。実際、家族に対して素直に愛情を示せるようになりました。母親との関係も変わったと思います。何が一番変わったかというと、お互いに優しくなったのです。これは私にとっては、とても重要なことでした。
(会社員・28歳・女性)

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